「育休ってズルくない?」
「家で子ども見て給料もらえるなんておかしい」──そんな声、まだまだ耳にします。
でも先に結論を伝えると、
育休はズルくありません。
そして上の子を保育園に通わせることも、まったく問題ありません。
てんあろ自身、長男の育休5ヶ月、そして双子育休10ヶ月を経験中。
職員・保護者の声、そして自分の体験を踏まえて、
「育休ズルい問題」を冷静かつやさしく解説していきます。
■ 「育休ズルい」と言われやすい背景には、3つの人種がいる
育休を取ると、周りからいろんな言葉が飛んでくるものです。
てんあろも実際に経験しました。
同僚に無視もされました。
態度も変えられました。
いわば「子どもファースト」である保育業界ですら、そんなことがあるのです。
他の職種ではどうなのか、想像するだけで辛いかもしれません。
でも、感情的にならず整理すると、
「ズルい」という人は大きく3パターンに分かれます。
① 「仕事が増えた側」の人たち(業務負担の直接影響)
育休であなたが抜けた分、誰かがその穴を埋めているのは事実です。
だからこそ、
「不利益を被った気がする」→「ズルい」と感じる
これは人間として自然なこと。
ただし誤解してほしくないのは、
あなたが悪いわけではない。制度上の権利だから。
このタイプには、
「迷惑かけてしまってすみません」
と一言だけ丁寧に伝えて終わりでOK。
必要以上に背負う必要はありません。
いやいやそんなに簡単な問題ではない、と思うかもしれません。
ですが子育てこそ「そんな簡単な問題ではない」のです。
② 「無関係・未経験」層(外野の声)
独身、子どもなし、または子育てに関わっていない層。
こういう人は悪気がなくても、
とてつもなく軽く“ズルい”と言えてしまいます。
なぜか?
育児の大変さが実感として存在しないから。
睡眠不足、終わらない抱っこ、泣き止まない時間…
これを知らない限り、育休=休暇と誤解してしまうのは当然です。
このタイプには、説明しても徒労に終わることも多いため、
心の中で「はいはい、気楽でいいね」くらいで流せば十分。
③ 「待機児童で困っている家庭」(切実な立場)
この人たちは、本気でつらい立場にいます。
定員がいっぱいで子どもを預けられない。
仕事に復帰できない。生活が成り立たない。
その一方で、
育休がとれている、家庭の上の子が登園している
という現実を目にすると、羨ましさから怒りが湧きやすい。
気持ちはわかりますが、
あなたが退園する必要はもちろんありません。
制度は制度です。
育休取得者が悪者扱いされるのは違います。
ただしこのタイプの不満だけは、背景を理解したうえで、
静かに受け流すのが最適解。
■ 上の子は堂々と保育園に通わせてください
上の子の登園は「ズルい」どころか、
子どものためにも必要なことだと、てんあろは考えます。
● 1〜2歳なら「甘えたいキャパ」を守るために
家庭で下の子中心の生活になると、上の子は不安定になりがち。
だからこそ日中に、
保育士と安心して遊べる時間が必要なんです。
家ではたっぷり甘えさせ、
園では気持ちを発散させる。
これがベストバランス。
● 3〜5歳児は「就学準備の大切な時期」
年中・年長になると、園生活は一気に複雑になります。
・集団での役割
・言語・思考の発達
・友達との関係性
・遊びの高度化
・就学に向けた生活リズム
家庭だけでは満たせません。
だからこそ、上の子が保育園に通うメリットは大きい。
■ 終わりに
育休は「サボり」ではありません。
赤ちゃんと家族を守るための、大切な制度です。
そしてあなたが心配すべきは、
他人の機嫌ではなく、目の前の子どもの安心と家族の健康。
てんあろも同じ道を通っています。
あなたの育休が、良い時間になりますように。






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