保育士つづける自信ないけど、辞められない…。
保育士の仕事は
- 他の職種と比べてしまうと安月給
- 責任だけが重い
- 評価されない
- サービス残業が多い
と言う方が多いですよね
「どの仕事でも責任はあるし、人間関係は大変なんだよ」
と周囲は思うかもしれませんし、その通りだとも思います。
しかし保育業界は男性の立場が他業種と色々異なるもまた事実。
今回は、辛い時こそ
現状を把握し改善する。忘れてはいけない5つ
についてまとめてみました。
保育業界での肩身の狭い思いをしている方、立ち振る舞いに迷っている方に読んでいただきたいです。
男性職員が忘れてはいけない5つのポイント
周囲に映る自分は大丈夫?
女性が多い職場の中で唯一の男性というのは珍しく、良くも悪くも目立つ存在です。
「やっぱり男の先生は良いなぁ…!」
「これだから男の先生は嫌なんだ…辞めればいいのに」
とではやりがいに天と地ほどの差があることでしょう。
安月給なのにメンタルが落ち込んでいては仕事を続けるのは辛いはず。
良くも悪く男は目立つ、がポイントです。
周囲の気持ちとして「男の先生」という出来事に少なからず戸惑いはあることでしょう。相手にとってもそれは同じこと。
男性職員が緊張して辛いように、周囲も落ち着かないのです。
「男性職員ってどんな感じな?今は多いらしいけど」
と初めてみる存在をじっくり、厳しく品定めされていることもあるでしょう。
もしかしたら
「色々みてきたけど、アナタは今までにないタイプだよね」
と別の例と比べられる場合もあると思います。
比べられる対象にもよりますが、あまりいい気分ではないですよね。
しかし男性保育者というサンプルの分母が少ない以上、それは仕方のない事です。
クラス担任になりたての頃はしばらく特に、印象が大事です。
疲れた様子に見えると「ちゃんと子どもみてるのか心配だわ」と不安がられ…
硬い表情だったりすると「この先生って大丈夫なの…?」と不審に思われ…
突飛なことをやりすぎると「変な男の先生」と奇異の目で見られる…
などなど、噂はすぐ保護者グループラインで広まることでしょう。
保育の事務仕事や中心活動の準備、職場のいざこざでいくら心身を消耗していたとしても、です。
エプロンをつけたら仕事モード!
「常に笑顔で元気よく」
のスタンスをくずさないでおきましょう。
男は女性以上に態度や表情にあらわれますし、
それが女性にとって非難の対象になります。
男は相手の感情や考えを察するのが苦手。観察力や注意力が足りず、さらに、そういう習慣・意識が圧倒的に不足していることが多い。本質的に気がきかない。理屈が通っていないと納得できないのが男(五百田達成さん著 「察しない男・説明しない女」により引用・一部抜粋)
親としても大切な子どもを一年間預かってもらうのです。
とても他人ごとではありません。
心配で感情的にだってなるでしょう。
加えて多くの女性たちはおしゃべりが好き。
男よりも協調や共感という価値観が大切なようです。
それは保育者(ほぼ全員女性)だけでなく、保護者(大体女性)に対しても同様です。
つまり指針や要領に沿った保育や自己流スタイルだけで
「俺はちゃんとやっている」ではダメなのです。
日々の相手の言葉をしっかり聞いて受け止め、
望むものに応え、
わかるようにきちんと発信していかないといけません。
謙虚な姿勢を忘れてはいけないのです。
雑談や相談でコミュニケーション
相談と愚痴って何が違う?
私は若い頃、仕事中の雑談・愚痴を話すのが悪い事だと思っていました。
なのでさぞ、とっつきにくい職員だったことでしょう(笑))
そんな状態でしたが新任から4年目にして、
ついに男性職員と「悩みを話し共有する」という経験をしました。
「仕事のことを話し合えるって、言葉にするとこんなにも気が楽になるものなんだ…!女性たちは毎回コレをやっていたのか…知らなかった。」
と感動したのを覚えています。
ですが、悩みを打ち明けたり共有したりして「もっと早くに理解者や相談相手が欲しかった…昔の自分に色々言ってやりたい…」と思ったことは一度や二度ではありません。
コミュニケーションは、絶対に欠かしてはいけません。
自分からたくさん心を開いて、いろいろな職員と話す。
そうすると見えてくるものが変わるかもしれませんね。
誤解を受けやすいという客観的事実
信頼関係は積み上げるのは大変
女性に比べて男性の行動は一つ一つ丁寧にしないと、乱暴にみえます。
信頼関係が構築されていないうちは、悪い噂が余計に信憑性を持ちます。
子どもに対しての些細なことも誤解されやすいのです。
言いがかりも起こりえる
子どもは親の気を引きたいものです。
親の気を引こうと話をつくってしまうことだってあります。
例えばもし、「園に行きたくない」と子どもが言っても簡単には休めませんよね。
休むための理由を子どもはいろいろ考えるものです。
これは創造的回避(クリエイティブアボイダンス)とも言えるかもしれません。
「怒られるから園に行きたくない」
「先生に蹴られた」
「先生にパンツ見られた」
など実際に起きていなくてもそのように話題にし、トラブルになるケースがあります。
そもそも子どもは、自分に都合の悪いことは言いたくないものです。
自分から走ってきてぶつかっても「叩かれた」と言う場合があります。
親はもちろん子どもが一番、心配ですし、話を信じたいものです。
男性職員は呼び出されて上司達と原因問題追求の会議が始まります。
こんなことが続いては真面目に毎日仕事しているのが辛くなっても仕方ありませんよね。
信頼関係が築かれていないとこのようなケースは十分あり得ます。
なぜなら「あの人もしかしたらやりかねない…」
と思われるくらい信用されていないのですから。
世の傷害事件大半の男性と同じように、
世の保育現場で起きた犯罪も男性が目立ちます。
我々は普通に保育の仕事をしているのに、
一部の犯罪者保育士のせいで、
そういう目で見られやすい場合があります。
なので普段の行いには細心の注意を払い、誤解されにくい職員として真摯に振る舞わなければなりません。
そう言った意味では、スタート地点が女性よりもかなり不利な状況といえるでしょう。
人間が相手である以上、クラスや担当が変わる際に、毎年トラブルはつきもの。
薄い信頼関係の一瞬先は闇。去年の友が、今年は敵。
「なにそれ、本当に面倒くさい…」と思うことでしょう、その通りです。
でもその道を選んだのは自分だったはずです。
ケガやトラブルは避けられない
子ども達は日々の生活や遊びの中でよくケガやトラブルを起こします。
これはもう、防ぎようはありません。
走って転べばケガもします。
友達と遊んでいれば喧嘩だってします。
「ケガをするな」というのは、動けない状態にしない限り不可能です。
そもそも、そんなものは保育ではありませんよね。
また、「クレームの多い保護者の子どもが気になる子(悪い言い方で俗にいう問題児)」というのは残念ながらよくある話です。
ケガを負う子や負わせる子は、注意してみていても、不思議と件数が多く、何度も繰り返されます。
行動を制限したくはなるものの、子どもの自由を奪うのがつらい事なのはプロならわかるはず。
保護者とのやりとりについては、決して1人で悩まず、組織全体で話し合えるようにしたいですね。
モンスターペアレントは仲間にできるかもしれない
私が幼少期から好きなゲームソフトで「ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁」というものがあります。言わずと知れた王道RPGですね。
私は近年アプリ版も懐かしい気持ちでやり込みました。
本作は戦闘で倒した敵を一部仲間にできるようになっており、主人公は不思議な力「愛をもって接したモンスターと心を通わせる」という特徴を持っています。
例を挙げればで序盤に登場する「スライムナイト」は、非常に仲間になりやすく、戦闘&回復が得意なオールラウンドな頼もしい存在です。
一方、物語終盤で魔界に登場する「ヘルバトラー」は仲間にするのが非常に難しいですが、心を通わせると火力に優れた大変頼もしい存在として協力してくれます。
すぐに協力してくれるモンスターもいれば、
一筋縄ではいかないモンスターもいるものです。
話を保育に戻しますが、保護者の中にはモンスターペアレントという魔物がいます。
モンスターたちは色々な言葉や態度や文章で私たち保育者を苦しめます。
一度苦手意識を持ってしまうとなかなか難しいもので、登園時に顔を合わせるのも嫌、子どもだけおいてさっさと何も言わず行けばいいのに…と思う人もいるかもしれません。
関係が修復不可能になったら最後、笑顔で歯を食いしばって年度の終わる春を待つしかないのでしょうか…。
その職場で仕事をしている限り、私たちは保護者を選べません。
ですが、保護者はドラクエⅤのモンスターのようなものです。
仲間にできるモンスターもいるのです。
なんとか誤解を解いて、「この先生で良かった」と思ってもらいたい…。
プロとして自分を認めてもらいたい。
仲良くしたい。
心の通った保育で見返したい…理解してほしい!
この仕事において大きな障害の一つだと思います。
私は「春までに絶対自分を認めてもらう」と歯を食いしばり気持ちを抑え、保護者対応策を練ったこともあります。
「スライムナイト」のようにすぐに仲間になってくれるモンスターもいれば、「ヘルバトラー」のように心を通わせるのが非常に難しいモンスターもいるのです。
モンスターな保護者達は信頼関係の構築ができはじめると、以前とは考えられないほど親しみを持って接してくれ、協力的です。
他のモンスターに攻撃されたときであっても
「先生がそんなことするはずないでしょう、気の毒だ」
「そこはお互い様だろう」
と庇ってくれ、
「先生はこんなに頑張ってくれている」
「一生懸命うちの子どもに接してくれている」
「先生が担任で良かった」
「これからもうちの子どもをお願いします」
と頼もしい援護や回復をしてくれるかもしれません。
信頼関係が自分を守り、助けてくれる力になるのです。
すべての魔物が味方にはなりませんが、望みを捨ててはいけません。
↑懐かしの作品、息抜きにいいですよね^^青年期でスライムナイト仲間にするあたりが一番好き(笑)
終わりに
身近な家族や友人に相談しようにも、守秘義務あるし、関係者じゃない意見はどうにも的外れな気がする…。
保育士・幼稚園教諭・保育教諭など…女性だらけの職場では現在でもマイノリティーな男性たち。
園長や施設長・副園長などが男性の場合もありますが、そうでない場合は各園に男性職員は0~4人程度、皆さんの周りも似たようなものではないでしょうか。
保育の世界には周りに男性の先輩がそもそも少なく、職場で孤立しているケースもあります。
我々の仕事は子どもの保育だけではなく、保護者支援も求められています。
子どもだけでなく、保護者もまだまだ未熟で助けが必要なのです。
これから保育の道を目指す男性保育士、幼稚園教諭、保育教諭の皆さんに参考になれば幸いです。
心から応援しています。
1人でも多くの人達に保育の世界について知ってもらい、温かく見守っていただけたらと願います。
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